雨の日も安心、空間にゆとりを。インナーバルコニーのある暮らし #column
洗濯物を干すたびに天気予報とにらめっこ。
家の中に干すにはスペースが足りず、外に干せば突然の雨でびしょ濡れ……。
そんな日々の悩みを軽やかに解決してくれるのが「インナーバルコニー」。
見た目はバルコニー、でも屋根や壁で囲われたこの空間は、実は思っている以上に“使える場所”です。
この記事では、インナーバルコニーとは何か、そのメリット・デメリット、後悔しないための活用ポイントまで、住まいづくりに役立つ視点でまるごと解説します。
この記事を読めばわかること
- インナーバルコニーの基本的な特徴と一般的なバルコニーとの違い
- 新築で取り入れる際のメリット・デメリット
- 間取りに活かすアイデアと後悔しないための工夫
インナーバルコニーとは?
インナーバルコニーとは、屋根のある半屋外空間のこと。
通常のバルコニーとは異なり、上部や側面が建物の一部で囲まれているため、屋外と室内の中間のような存在です。
雨風をある程度しのげる構造で、洗濯物を干したり、簡易的なアウトドアスペースにしたりと、多用途に活用できます。
一般的なバルコニーとの違い
比較項目 | インナーバルコニー | 通常のバルコニー |
屋根 | あり | なし |
雨風対策 | 〇 | △(屋根なし) |
空間性 | 部屋の延長のような感覚 | 完全な屋外空間 |
プライバシー | 〇 | △ |
見た目の開放感という点では通常のバルコニーが有利ですが、日常的な使い勝手や天候の影響を受けにくいという点ではインナーバルコニーが優れています。
インナーバルコニーのメリット
● 雨の日でも洗濯物が干せる
天候に左右されず、室内干しに近い感覚で洗濯物を干せます。外干しよりも気軽で、急な雨の心配も少なくなります。
● プライベート空間としても使える
外からの視線が遮られるため、ちょっとしたくつろぎスペースとしても快適。ハンモックやチェアを置いて読書やティータイムを楽しむのも◎。
● 室内とのつながりがスムーズ
リビングや寝室と直結する間取りにすれば、部屋の一部としても利用しやすく、動線も快適に。
● 雨よけ・日よけとしても便利
部屋に差し込む日差しを和らげ、真夏の暑さをやわらげる効果も。カーテンより自然な日除けになります。

デメリットと注意点
● 採光や通風がやや制限される
屋根や壁で囲われているため、隣接する部屋への採光・風通しが通常のバルコニーより劣ることがあります。
▶ 窓や開口部の配置、吹き抜けと組み合わせるなど工夫を。
● コストがかかる
屋根や構造補強が必要なぶん、一般的なバルコニーより建築費用が高くなる傾向があります。
▶ 設置位置や用途を明確にして、費用対効果を見極めましょう。
● 防水・メンテナンスは重要
屋根付きとはいえ、完全な室内ではないため雨水対策は必須。排水設計や防水処理が不十分だと、後々のトラブルにつながることも。
▶ 設計段階から防水処理の確認を。
間取りや使い方の工夫でさらに快適に
インナーバルコニーはアイデア次第で暮らしを豊かにする空間。
導入する際は、家族のライフスタイルや使い方の優先順位に合わせて設計することが大切です。
● こんな使い方もおすすめ
- セカンドリビングとして:アウトドアチェアや観葉植物を置けば、癒やしの空間に。
- 趣味スペースとして:DIY作業、絵を描く、ガーデニングの苗育成など、気軽な半屋外作業にぴったり。
- ペットのくつろぎ場所:日差しのあたるバルコニーで日向ぼっこ。網戸付きなら安全性も◎。
まとめ
インナーバルコニーは、住まいの中にもうひとつの“自由空間”を生む場所。
雨の日も気兼ねなく洗濯物を干せて、リビングの延長としても活用できる便利な存在です。
とはいえ、設計の工夫やコスト・メンテナンス面の配慮も必要不可欠。
目的や暮らし方に合わせて計画し、実際の活用イメージまで考えておくことが、後悔しないインナーバルコニーづくりのカギとなります。
あなたの家に、ちょっと特別なひとときをもたらしてくれる、そんな空間になるかもしれません。